イメージサークル φ58.6mm
http://cweb.canon.jp/ef/lineup/ts-e/ts-e45-f28/
本家、Canon のサイトによれば・・・
建物を上すぼまりにならないように撮る必要がある写真をはじめ、風景写真や鉄道の形式写真など幅広いジャンルで活用できる標準系アオリレンズ。より自然なパースペクティブを持ち、0.4mの最短撮影距離から無限遠まで、シャープで安定した描写力を発揮します。フォーカシング時に前枠が回転しないフィルター枠非回転式で、円偏光フィルターなどの装着時も優れた操作性を誇ります。
とのこと。
ジオラマ風の写真を撮るというのは、本来の使用目的にはないオマケ(アソビ)ということになりましょうか。
ともあれ、このレンズでアオルとどうなるのかというのを簡単にテストしてみることにしましょう。
まずは、A4コピー用紙に5ミリほどの格子模様を印刷したモノを被写体として用意しました。
これを絞り開放で撮影してみます。中央付近に合焦していて、その前後は次第に強くボケています。
まぁ、当たり前といえば当たり前の映像ではあります。
今度はレンズの光軸が上に向くようにティルトします。
このときカメラの露出計は正しく測光できませんから、光軸をアオるまえの測光データをAEロックするか、マニュアル撮影で撮ります。
と、先ほどの鉛直光軸のモノに比べて合焦していない部分のボケがより強くなっているのが解るでしょうか。
通常のブツ撮りとは逆にアオる(逆ティルト)と、アオった軸(このテストの場合は水平)に沿った方向に合焦し上下に離れるほどボケが通常より強くなるという振る舞いに見えます。
こちらの映像は正ティルト。
まぁ、正ティルトという言い方が正しいかはともかく、このようなパンフォーカスな映像を作り出すためにこのレンズが必須となりましょうか。
商品撮影や料理のメニュー写真などの用途ではパンフォーカスが求められますので、35mmの一眼レフでは、こういったティルトシフトレンズしか選択肢が無いかも知れません。